投資信託とは?
投資信託とはETF(上場投資信託)と並び、日本だけでなく世界中で活発に取引されている金融商品です。1社の株券を購入する株式投資とは異なり、1つの商品を購入するだけで様々な資産に簡単に分散投資できるものとなっています。
投資信託(ファンド)の仕組み・特徴
投資信託とは、投資家から集められた資金が運用会社に所属するプロの運用担当者によって国内外の株式や債権、先物、コモディティ(菌や原油)、不動産などの運用資産に投資され、リターンの獲得を目指す金融商品のことです。投資信託は、運用対象となる資産を証券化することで、多くの投資家が少額で売買できるようにしています。
投資信託は「金融機関(主に証券会社)」「運用会社」「信託銀行」の3者によって運用・分別管理されている。このうち、金融機関は商品を販売し、投資家への分配金、償還金の支払いを担当します。そして、運用会社は、ファンドの運用方針と投資対象の決定を行い、信託銀行へと運用を支持します。その指示を受け、信託銀行が投資対象となる株や債券の売買や管理を担当する仕組みとなっています。
投資信託で重要な基準価額と分配金
基準価額
投資信託を売買する価格は「基準価額」と呼ばれており、一日に一回算出されるため、毎日変化します。この基準価額とは、「一口」あるいは「一万口」あたりの価格のことで、ファンドが保有します。株式などの時価総額と、利息・分配金の合計から運用コストを引いた「純資産総額」を総口数で割ることで、算出されます。投資信託の純資産総額は、運用することで得られる利息や配当金、さらに値上がり益が含まれ、ファンドによってはその一部が分配金の原資になる。
分配金
投資信託には、「分配金あり」「なし」のものがあります。分配金ありの投資信託の場合、投資家はその純資産総額から「分配金」という形でのリターンが得られる仕組みになっている。分配金はファンドごとに「毎月決算型」「隔月決算型」「三ヶ月決算型」「一年決算型」など予め決められている決算日から5営業日程度で入金されます。さらに、分配金については、2つの受け取り方法が選択でき、「分配金受け取りコース」では決算日ごとに分配金を受け取れ、「分配金再投資コース」では分配金相当額でそのまま新しい買い付けを行うことができます。前者は、決算日ごとに収入を得たい人向け、後者は複利効果で投資し続けたい人向けです。
なお、分配金には、「普通分配金」と「特別分配金」があり、普通分配金は値上がり駅から配分されるもの、特別分配金は投資元本を取り崩して投資家に払い戻されるものになります。従って前者は利益として、課税対象となりますが、後者は自己の資産のため非課税となります。
投資信託のメリット・デメリット
メリット
少額でのリスク分散投資が可能
投資信託は株式投資などと異なり、数百円から一万円程度という少額での投資が可能です。しかも、投資家から集められた資金は複数の様々な株式銘柄や資産が運用されているので、投資信託を一口購入しただけでリスク分散投資の効果が得られることになる。
投資初心者でも投資を始めやすい
株式投資のように自分で銘柄を調べて購入する必要がなく、ファンドマネージャーと呼ばれるプロが資産運用の全てを行ってくれるので、投資初心者の方でも商品を選ぶハードルは低くなる。NISA(少額投資非課税制度)を利用して購入すれば、節税効果も期待できるため、初心者でも比較的安全に、お得に始めることができます。積み立てNISAについてはこちら

デメリットや注意すべきリスク
投資コストが割高!
ファンドマネージャーに任せられるなど、初心者でも始めやすい仕組みである一方、販売手数料、信託報酬、監査報酬、信託財産留保額と4種類のコストがかかり、株式やETFに比べるとそのコストは割高となっています。「ノーロード」と呼ばれる販売手数料無料のタイプもありますが、信託報酬などが割高となっている場合があり注意が必要です。
元本毀損リスクや様々なリスク
投資のプロが運用しているとはいえ、必ず運用成績が出せるわけではなく、金融市場の暴落が起これば、純資産が大きく目減りする可能性があります。また、定期預金のように元本が保障されていないため、価格変動リスクによって元本毀損となる可能性もあります。さらに海外の金融資産を運用している商品では、「為替変動リスク」があり、債権で運用している商品には「金利変動リスク」があることも注意が必要です。
まとめ
投資初心者でも少額ですぐに運用をスタートできるのが投資信託の特徴です。もしこれから投資家としてデビューする場合、株式投資よりもリスクを軽減できて、分散投資効果もあるため、最初に購入する金融商品としては、始めやすいと思います。ただし、前述したように投資信託にも注意すべき点はあるため、まずは余剰資金の範囲で投資を始めるようにしてみましょう!
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